“顔ダニ”学名「デモデクス」はなんと人間の毛穴に棲息するダニです。
毛包部に棲息することから「毛包虫」と呼ばれたり、ニキビの内部から多数検出されるので「ニキビダニ」とも呼ばれます。 顔における寄生密度が高いため「顔ダニ」と俗称されています。
顔ダニの大きさは0.1~0.4ミリ程で肉眼では見えません。
この顔ダニは90万人以上を対象とした調査によると、成人の97%以上に棲息していたという結果もあるほど、ほぼ全ての人の毛穴に存在します。
顔ダニは14日~1ヶ月程度の寿命の中で3回脱皮をし、その間にメスは1度に50個程の卵を産み、卵から成虫になるまでは10日~13日しかかからず、短時間で増殖してお肌に影響を与えるといいます。皮脂や細胞をエサとし、毛穴や皮脂腺のある部分なら、身体のどこにでも棲息しています。とりわけ皮脂の分泌の多い顔や頭には多く棲息し、余分な皮脂だけでなく、肌の細胞や栄養分までも食べてしまいます。栄養素を奪われた肌は乾燥し、抜け毛の原因や老化を招くことが考えられます。
また顔ダニは夜行性と言われ、夜になると毛穴から這い出てきて、お肌を排泄物や死骸で汚染していくのです。さらに、夜間の活動を終えると、皮膚表面に残ったメイクやクリームを体にまとわりつけて毛穴に戻っていきます。つまり、朝と夜にきちんと洗顔を行い、顔ダニの棲みつかない肌環境をつくることが何より大事なのです。
顔ダニといっても毛穴のある部分ならどこの部分にも棲息しています。顔ダニは余分な皮脂をエサとしているので、皮脂分泌の多い顔や頭などは特に多く棲息しています。
なぜ、顔ダニは赤ちゃんにはいないのに、成人になると100%近くいるのか?
それは、抱っこしたりほお擦りしたりなどの皮膚の接触により簡単に顔ダニが寄生してしまうからだといわれています。
顔ダニは余分な皮脂を食べているという点ではありがたい存在ですが、その数が増えるとニキビの原因となることが分かっています。
顔ダニの数が増えると、死骸や排泄物によって毛穴がつまり、ニキビなどの症状の原因となるのです。
また、ステロイド剤を使用している人は肌の免疫が弱まって皮脂も増え、顔ダニを増殖させます。
いつまでもなくならないお肌の悩み、その症状の原因が実は顔ダニかもしれません。
顔ダニに好かれる人は皮脂の多い人や、濃いメイクをする人、クレンジングや洗顔をおろそかにしている人。
顔ダニを完全にゼロにする必要はありませんが、その数、活動を抑制し、キレイを手にすることは可能です。
顔ダニを増殖させないためには、きちんとメイクを落とし、洗顔をし、過度なお手入れをやめることです。
顔ダニについてお分かりいただけましたでしょうか?
顔ダニとうまく共存し、カンタンにキレイな肌を手に入れましょう!